
快適な住まいの条件とは何でしょうか。お気に入りのデザイン、使いやすい間取り。もちろんそれも大切です。けれど、住宅の構造や耐久性、断熱性・気密性といった基本的な性能も、快適な家づくりに欠かせない条件です。
ただ、こうした目に見えない部分、あるいは年数を経てから差が出る部分に、どれだけコストと手間をかけているか。これはとてもわかりにくく、判断しにくい部分でもあります。
目に見えない部分だからこそ、大切に、丁寧に造りたい。
この記事では、cubeチセの断熱・気密・換気についての考え方をお話しします。
cubeチセの断熱仕様
壁は2×6+充填断熱
cubeチセでは、2×4工法のなかでも1.57倍の壁の厚さがある2×6(ツーバイシックス)を採用しています。
断熱材は高性能グラスウール16k。大きめにカットされたグラスウールを、隙間なく丁寧に入れていきます。

小屋裏は300mm吹き込み
小屋裏には、グラスウール18kを300mm吹き込んでいます。

断熱欠損を防ぐ
1階と2階の、外壁に接する部分にもグラスウール18kを吹き込み、断熱欠損を防いでいます。
断熱は、材料の性能だけで決まるものではありません。**つなぎ目や取り合い部分に隙間ができれば、そこから熱は逃げていきます。**こうした目に見えない部分の処理が、実際の暖かさを左右します。
さらに1階と2階の天井のあいだには、遮音用にロックウールを200mm充填しています。


付加断熱という選択肢
さらに性能を高めたい場合は、断熱層をもう一層加える「付加断熱施工」も行っています。
ご要望に応じてご提案しますので、お気軽にご相談ください。
徹底した「気密施工」


cubeチセでは、断熱材を入れたあとの気密処理を丁寧に行っています。気密シートの重ね方、配管や配線まわりの処理、サッシとの取り合い——職人が手を動かす部分の積み重ねが、そのまま数値に表れます。
床暖房がないのに、床が暖かい理由
完成現場見学会にお越しいただいたお客さまから、「この家、床暖房がついているんですか」と聞かれることがよくあります。

答えは、ついていません。
理由は2つあります。
ひとつは、床下に235mmの厚みで高性能グラスウールをびっしり施工していること。
もうひとつは、無垢の床材です。木の繊維のなかには空気層が含まれているため、裸足で歩いたときに、足裏にほどよい暖かさを感じます。
ご自身の経験から「床暖房は暖かくて快適」とお考えの方もいらっしゃると思います。けれどcubeチセの家は、床暖房がなくても床が暖かい家です。
なお、玄関土間など、デザイン上その場所に暖房機を設置したくない場合には、床暖房を入れることもあります。玄関土間を床暖房にすると、雨や雪で靴が濡れた場合も乾きが早くなるというメリットがあります。
断熱材の性能を引き出す構造

材料の断熱性は、熱伝導率で決まります。
**木材の熱伝導率は、鉄の約350分の1。**ツーバイフォー住宅で使用する木材は、きわめて熱を伝えにくい物質のひとつです。
そのため、外気の冷たさが構造材を伝って室内に届く「ヒートブリッジ(熱橋)現象」が起きません。
断熱材をどれだけ入れても、構造材が熱を伝えてしまえば効果は半減します。木造であること自体が、断熱の面で有利に働いているわけです。
数値で見る性能
UA値(外皮平均熱貫流率)
室内と屋外の温度差が1℃のとき、住宅全体の天井・壁・開口部などを通過する熱量を、外皮表面積1㎡あたりに換算したものです。単位はW/㎡・K。この値が小さいほど、断熱性能が高いことになります。
cubeチセでは、UA値0.38を標準としています。
C値(相当隙間面積)
建物内外の圧力差が9.8Paのときの総相当隙間面積(c㎡)を、延床面積(㎡)あたりで示したものです。この値が小さいほど、気密性能が高いことになります。
暖冷房エネルギーのロスを減らすには、建物の隙間をふさいで気密性を高めることが重要です。モノコック構造のツーバイフォー工法は、この点でも優れた効果を発揮します。


第一種換気システム
高気密の住宅では、計画的な換気が欠かせません。

給気・排気の両方を換気ファンで強制的に行う第一種換気システムの場合は、給排気時に熱交換を行うことで、換気による暖房ロスを大幅に軽減します。

一般的な第三種換気は、排気のみを機械で行い、給気は自然に任せます。この方式では、冬場に冷たい外気がそのまま室内に入ってきます。
ドイツパッシブハウス協会公認

この換気システムは、ドイツパッシブハウス協会の公認を受けたものです。
**エネルギー回収率は約90%。**外気温0℃、室温20℃の場合でも、18℃のきれいな暖気を供給できます。
消費電力は給排気の両方あわせて約80W。モーターの寿命は20年以上、平均的には30年以上稼働します。
長期にわたって冷暖房費用を節約でき、環境への負担も軽減できます。



まとめ
断熱・気密・換気は、住んでから効いてくる部分です。
数値を競うことが目的ではありません。十勝の冬を快適に過ごせること、暖房費が抑えられること、そして長く住めること。そのために必要な性能を、過不足なく確保する。それがcubeチセの考え方です。
とはいえ、構造の話はまだ半分です。断熱材を支える骨組み、建物を支える基礎と床。次の記事では、cubeチセの構造へのこだわりをお話しします。
北海道十勝・帯広でヨーロピアンカントリーテイストの家づくりを行っている住宅会社・cubecise(キューブチセ)です。
