ドーマーと煙突が並ぶジョージアンスタイルの家|士幌町Oさま

2014年に完成した士幌町Oさま邸は、イギリスのジョージアンスタイルを取り入れた住まいです。外観の基本にあるのは、徹底した左右対称。レンガづくりの外壁に、屋根に3つ並んだドーマー、そして左右のバランスを取るために設けたレプリカの煙突——細部まで様式に忠実に組み立てた一軒です。

屋根の上に等間隔で並ぶ3つのドーマー(屋根窓)。これがファサードにリズムを生み、建物全体を実際以上に堂々と見せています。ドーマーは室内に光を採り入れる機能を持ちますが、Oさま邸ではデザイン上の主役でもあります。

そして煙突。実はこれ、機能を持たないレプリカです。ジョージアンスタイルの様式では、屋根の両端に煙突が立つ姿が定型。左右対称を成立させるために、あえて装飾として設けました。屋根の形とその上に載るもので、家の様式は決まります。cubeチセが屋根の検討に時間をかけるのは、こうした理由からです。

対称性は室内にも貫かれています。広いホールを中心に、左右へ均等に空間が広がる構成。中央には映画のワンシーンのような階段があり、視線を自然と上へ導きます。玄関を開けた瞬間の印象が、そのまま外観の様式とつながっています。

こちらは廃盤になっているアメリカ製のスチームパネル。設備関係のお仕事をされているご主人がこだわって採用したもので、年代を感じさせる雰囲気抜群のアイテムです。

暖炉のあるリビング。室内にはモールディングを施した腰壁をまわしました。床にはナラの無垢材を使っています。

ペールブルーで統一された造作キッチン。超ロングな作業台で、料理もはかどります。

キッチンの横には奥さまの家事コーナー。

奥さまの家事コーナーの並びにあるユーティリティー。家事のしやすい一直線の便利な動線です。こちらは洗面化粧台の他に、洗い物に便利なSKシンクをつけました。キッチンと同様、ペールブルーの配色が素敵です。

こちらはセカンドリビング。明るいテイストで統一したリビングとは対照的に、木の質感たっぷりの重厚な雰囲気に仕上げています。

2階。ホールから玄関側を見上げた際に見える3連窓の奥はこんな風になっています。学校の廊下をイメージした空間で、洗濯物を干すのに便利な昇降式の洗濯物干しが付いています。

2階トイレもレトロな学校の設備を再現。ご主人が探してきて取り付けています。

工作など細かな作業が得意なご主人の作業部屋。むき出しの煙突に遊び心ある演出を感じます。

建具のほとんどを造作し、照明にもこだわったOさま邸は、ご主人の希望が細部に反映された唯一無二の住まいになりました。